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映画の説明をする千映さんの瞳は夜空に瞬く星のように輝いていた。
この人は本当に映画が好きなんだろう。
多分、それは仕事だからじゃない。
生活費を稼ぐことが目的で仕事をしていた僕とは意識が違う。
「どうですか? 悠人さん」
千映さんが僕を名字ではなく、名前で呼んだ。
「ある意味、今まで、『ショーシャンクの空に』を観たことがない悠人さんは幸せ者なんですよ。この名作を純粋に楽しむことができるんですから」
「楽しむ…………か」
映画なんか観ても楽しめるような状況じゃないけど、冤罪か…………。
デジカメを盗んだと思われている僕と同じだ。
さすがに僕が刑務所に入ることはないと思うけど。
「…………映画の料金って、いくらなんですか?」
「千三百円です。新作の映画だと、千八百円が普通なんですけど、旧作は少し安くできるんですよ」
「千三百円か…………」
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