第一話『ショーシャンクの空に』

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「…………悠人さん」 「…………」 「悠人さん!」 「あ…………」 千映さんに肩を揺すられ、僕は我に返った。 「あ…………千映さん」 「すみません、悠人さん。そろそろ入れ替えなんですけど…………」 「あっ、す、すみません」 僕は椅子から立ち上がり、千映さんに頭を下げた。 「ちょっとボーッとしてて…………。失礼します」 「あ…………悠人さん」 「はい? 何ですか?」 「よかったら、エントランスホールで待っていて下さい。お話ししたいことがあるので」 そう言って、千映さんはにっこりと微笑んだ。
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