第一話『ショーシャンクの空に』

71/97
前へ
/258ページ
次へ
「あれ? 悠人さんも私の心が読めたみたいです」 「誰だってわかりますよ。千映さんを知っている人なら」 思わず、頬が緩む。 「まあ、映画を好きになるのも悪くない…………か」 「そうですっ! やっとわかってもらえたんですね!」 千映さんが僕の手をしっかりと掴んだ。 「『ショーシャンクの空に』は名作です。でも、それが最高の映画とは断言できません。今まで、百万本以上の映画が作られていて、これからもその数は増えていきます。その中には、悠人さんが感動して、笑って、泣いて、怖がって、観てよかったと思う映画がいっぱいあるんです!」 「観てよかった…………か」 「はいっ! 尾道は映画の町とも言われています。せっかく尾道に住んでいるんですから、映画を趣味にしちゃいましょう!」
/258ページ

最初のコメントを投稿しよう!

202人が本棚に入れています
本棚に追加