202人が本棚に入れています
本棚に追加
千映さんが口をもごもごと動かした。
「とにかく、また、気になる映画があったら、ぜひ観にきて下さい」
「はい。映画が趣味って言えるほど好きになるのか、まだわからないけど、また、『ショーシャンクの空に』のような名作を観たいと思っていますから」
「それなら安心して下さい。当映画館では、私が厳選した名作しか上映する気はありませんから」
千映さんは自慢げに胸を張った。
その姿は、好きなこともなく、ただ、生きていた僕にはすごく眩しかった。
その後、僕は千映さんと十分程話をして、映画館を出た。
最初のコメントを投稿しよう!