第一話『ショーシャンクの空に』

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「でも、よかった」 「よかった?」 「瀬川君が藤崎店長に犯人扱いされて、会社を辞めることになったことがショックだったから」 「ってことは、僕が犯人扱いされることは予想外だったのか」 「うん。デジカメ担当の瀬川君が藤崎店長に呼び出されることは予想していたけど、あんな風に追及されるとは思ってなかった。それで、自分がとんでもないことをしたって、気づいて…………」 だらりと下げていた雪村さんの両手がこぶしの形に変わり、ぶるぶると震え出す。 「でも、言えなかった。私が話せば、石川さんと梶原君も捕まることになる」 「そうだろうね。きっと会社を辞めさせられるだろうし、警察にも通報されるかもしれない。その後、どうなるかはわからないけど」 「でも、自分たちがやったことなんだから、責任はとらないと」
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