第一話『ショーシャンクの空に』

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翌朝、僕は鳥の鳴き声で目を覚ました。 まぶたを擦りながら、大きくあくびをする。 その時、自分の目の前に黒い石が置いてあるのを見つけた。 「あれ? こんな石、昨日、あったかな?」 僕は黒い石に触れた。 石は僕の手の平よりも大きく、一部が尖っていた。 「黒い石か…………」 そうつぶやきながら、黒い石を持ち上げる。 石の下には白い紙があった。 その紙に文字が書かれている。 『私の所に来てください。場所はわかりますよね?』 「…………まいったな。こんな姿を見られたのか」 落葉がいっぱいついた自分の服を見て、僕は深く息を吐き出した。
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