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白い蔓薔薇の向こうから
顔をのぞかせたのは。
「凪!」
「やあ」
首に薔薇と揃いの
真っ白な包帯を巻いた波間風凪だった。
「どうやって?」
「裏から忍び込んだんだ」
聞くまでもないって顔して
子供みたいに満面の笑みを浮かべて見せる。
それより
僕が聞きたかったのは
「……どうして?」
あんなひどい目に合った後だ。
再び自分から
姿を現したわけさ。
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