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根が純粋な男ほど
嵌った時たちが悪い――。
「凪……!凪……」
野性に目覚めた猟犬でもあるまいし。
「ダメだって言ってるんだっ……」
「ああ……聞こえてるよ」
「嘘。ちっとも聞いてないだろっ……!」
こんな野っぱらで突然。
「アア……ッ」
凪は噛み付くような勢いで
半裸の僕に武者ぶりついてくる。
「もう、終わりだ……ねえ……!」
ただでさえデリケートな時期なんだ。
屋敷の中でこんなとこ
誰かに見られたりしてみろ――。
それこそ
身の破滅を招くのは彼だけじゃない。
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