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差し出されたのは
小さな袋に3錠だけ詰められた錠剤だった。
「それ……」
僕を元気にしてくれた悪魔の薬。
「やっぱりな。その目――ばれて没収されたんだ?」
完全に
フラッシュバッグってやつだ。
我慢していたのに
目の前に晒された途端。
欲しくて
僕は反射的に手を伸ばす。
「欲しいの?」
だけど凪は子供から取り上げるように
頭の上にそいつを掲げて意地悪く笑った。
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