episode182  不法侵入

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「ウソウソ」 甘い声。 「君が欲しいなら上げるよ」 椎名涼介に朝露のようだと言わしめた 純粋な瞳に――。 「本当?」 「うん」 初めて 見たことのない暗い影が落ちる。 「これ、悪いものじゃないんだ。全然。なのにみんなよく知りもしないで僕から取り上げてさ。全部トイレに流したって言うんだ。ひどいだろ?」 薬の入った袋を手渡されると 言い訳しながらも。 僕はその場で齧るようにして 3錠丸々飲み下した。
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