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「ひどいよ。一度だけ与えておいてあとはお預けなんて!」
その手の中で
いやいやするように暴れると。
凪は愛しげに僕を絡め捕り
「何言ってんだい。君のやり口と同じだろ?」
可笑しげに耳元に囁いた。
「なっ……」
そこでようやく気づいた。
僕は彼の罠にはまったんだと――。
「僕の言う事を聞くなら明日もまた持ってくる。今度は6つ」
知ってるだろ?
「あなたの言うことを聞けば……?」
世の中
なにもタダじゃ手に入らないって。
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