第1章

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私は戻ろうと向きを変えると教室から大沢君が出て来た。 「麻衣?帰ったんじゃないのか?」 「話したいって思って戻ろうとしたの。」 「涼、俺、先に帰るわぁ…。」 「清水君、ゴメンね。」 「構わないよ。麻衣ちゃん。バイバイ。」 放心状態の加奈の横を通り過ぎて行く清水君。 「桜井はいいのか?」 「うん。」 「一緒に帰るか?」 「うん。加奈、ゴメンね。また明日ね。」 私のわがままを許して…
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