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「う~…/////」「な~に緊張した顔してんだよ、ほらリラックスリラックス♪」
悠哉に連れられ、クリスマスの装飾が豪華に彩られた会場にもどった乙姫は人生最大の緊張の中にいた。
好きな人とのダンス、しかも音楽がゆったりしたバラード系なのもあり、自然と体を接近させることとなっている。
2人でゆっくりとリズムに合わせながら体を揺らしているだけなのだが、今の乙姫にとってはこれが限界である。
「ほらほら、乙姫のペースに合わせるから大丈夫そうだったらアイコンタクトしてみ。」「ははははい////」
そういいながらずっと下を向き閉じていた目を開けると、目の前には大好きな人の顔があった。
「よ~し、いいこいいこ♪」
そういって柔らかい微笑みを浮かべ、乙姫を見つめる優しい瞳に体温が急上昇する。
動揺した乙姫は思いっきりステップを誤り、悠哉の足をヒールでクリティカルヒットさせた。
「い、いってえぇ~(涙目)」「あああああぁごごごごめんなさいごめんなさい////!私のせいで…きゃっ!?」
慌てて悠哉から離れようとする乙姫は、思いっきり足を滑らせ後ろ向きに倒れていく。
「乙姫!!」
驚き焦った悠哉の顔と声が見聞こえる。
(あぁ…悠哉さんってほんとにお優しくて…温かくて…私ほんとうに悠哉さんのことが…)
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