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後ろから来るだろう衝撃にこらえようと目をふさぐ。しかし、いつまでたっても衝撃はやってこず腰と胸のあたりにぬくもりを感じる。
恐る恐る目を開けると、目と鼻の先に悠哉さんの顔が大接近していた。
「あっぶねぇ…乙姫大丈夫か?ん?乙姫?」
心配そうに声をかけてくる悠哉の声は今の乙姫にはまったく聞こえていない、そばに感じる悠哉の声と体温に大混乱してフリーズ状態だ。
「あ~…乙姫~乙姫~?う~んどうするかな。ひとまず…よいしょっと。」
乙姫の腰を支えていた腕に力をいれ、もう片方の腕で乙姫の肩に腕をまわして起き上らせる。
「…は////!す、すいません!私重たいのに…////」
「な~にいってんの、乙姫そんな重くないって。なんならお姫様抱っこしてやろうか?」
ニヤッとしながらからかう悠哉さんに「もう////!」と照れ隠しで顔をそむける。
「さぁお姫様、改めて…お手を拝借。」
まるでほんとうの王子様のように手を差し伸べる悠哉さんに、くすっと自然と笑みを浮かべる。
「はい。」
私ほんとうに、悠哉さんのこと…すき。
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