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「…ん?」
最初に気が付いたのはアレンだった。
VIPルームのガラスから見える階下に広がるメインフロア。疎らだと思っていたが、いつの間にか多数の男女でひしめき合っていた。
「あれってユンリじゃない?」
アレンはDJブースの前に屯している4~5人の塊を指差した。
シオンはガラスに張り付くように、メインフロアを見渡した。
「あっ?? 本当だ?? ユンリ都内に居たのかー?? 同じ店に来るなんてメチャ偶然ー」
「下に行こう!」
アレンはシオンの腕を引っ張った。
シオンはF.O.Pに『どうする?』と聞きたげだったが、質問する間もなく、あっと言う間にアレンに引っ張られて行った。
アレンはなかなか強引な男のようだ。
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