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うっすらと目を開けた。
ーーあぁ、やっぱり夢か。
俺の真上には白い天井が広がっていた。
「お父さん、起きたの?」
傍らにいたのは、さっき夢で見たばかりのあいつに
そっくりに成長した娘だった。
「あぁ……
久しぶりに母さんの夢を見たよ」
「へぇ、いいな。どんな夢だった?」
小さい頃に母親を亡くした娘からしたら、夢でも会えて羨ましいようだ。
「うん……
懐かしい感じだったな。もう一度、会いたいな……」
ふ、と口元が綻んだまま
再び瞳を閉じた。
ずっと待ってると言ってくれたけど
本当に逢えるだろうか。
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