☆☆☆

4/5
前へ
/5ページ
次へ
うっすらと目を開けた。 ーーあぁ、やっぱり夢か。 俺の真上には白い天井が広がっていた。 「お父さん、起きたの?」 傍らにいたのは、さっき夢で見たばかりのあいつに そっくりに成長した娘だった。 「あぁ…… 久しぶりに母さんの夢を見たよ」 「へぇ、いいな。どんな夢だった?」 小さい頃に母親を亡くした娘からしたら、夢でも会えて羨ましいようだ。 「うん…… 懐かしい感じだったな。もう一度、会いたいな……」 ふ、と口元が綻んだまま 再び瞳を閉じた。 ずっと待ってると言ってくれたけど 本当に逢えるだろうか。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加