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だからか、インヴァネスは友人が少ない
そんな彼に新しい友人が出来たとは考えずらい
それをインヴァネス本人も分かっているため、女性の様子に苦笑いしている
「違うジュリーさん、この人はゼロ。俺の使い魔だ。」
その言葉に女性―ジュリーさん―は大層驚いたようだ
目を見開いて固まった
しかし直ぐに硬直が解けると嬉しそうに笑いかけてきた
「そう、今日が召喚の授業だったのね。人形を出すなんてすごいじゃない!」
興奮したジュリーさんはまとめていた書類を床に落としてしまった
慌てて皆で拾い集める
全て拾い終わるとジュリーさんが思い出したように言った
「そう言えば、マスターが帰って来たわよ。インヴァネスとベルに会いたがっていたわ。使い魔の報告ついでに挨拶していったら?」
彼女の言葉を聞いて、ベルとインヴァネスの瞳が輝く
どうやらマスターという人に会えるのがよっぽど嬉しいらしい
「親父が帰っているのか。久し振りに会いに行くか。」
ジュリーさんにそう告げたインヴァネスはカウンターの隣にあった扉を開けた
中には長い廊下があり、その奥に階段があった
廊下の両脇には複数のドアが並んでいる
インヴァネス達はそれらには一別もくれること無く奥の階段に向かって歩いていった
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