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玄「でさ、ここって何なの?」
慧「はア?脳味噌ハゲてんじゃないの?」
玄「ごめんなさい、話を聞いてませんでした。」
慧「許さん。……まあ、ここは、衛星テラっていう星で、どこかの大陸のどっかの森の集落だよ。つまり、迷子。 見た感じ、小人族の集落ってとこ。ゴブリンとか言ってたし、業魔とかなんとかも言ってたし、技とか云々……つまり、うーん…ゲームの中の世界みたいなものかな?」
玄「つまり?」
慧「チッ…異世界ワープ、二人は、宿無し文無し知識無し。今ん所はそんな感じ。っても、死刑かもね。」
玄「あ、鍵忘れてた。」ガタ
慧「因みにだけど、元の世界に帰りたいと思ってる?」
玄「帰る方法、探さなきゃー だろ?探してる間に掛け替えなくなってるやつか。」
慧「おォ…ちょっと違う形だけど、珍しく意見が一致したな。帰りたくないんだよね……この世界、魔法とかありそうだろ?」
玄「いぇェ……冗談なんだけど……」
慧「はっ、なんでもいいよ。元のつまらない世界より、こっちの血生臭い方がよっぽど生きてるゥ!って実感できるから。玄把には言ってなかったけど、創作話とか神話、アニメとかマンガゲーム、魔法とか奥義や必殺技、そういうの好きなんだよね。叶いもしない非現実を妄想するだけの日々は終わりにしたいな。っても、ここで、見慣れた天井に布団の上でしたーとか、サイッアクでしかない。玄把は、どう思う?」
玄「ォ…おう。何て言うか、慧が俺に自分の事話してくれたのって、初めてだよな?好きってことは、普段、遊びに誘ってた俺のこと邪魔だったろ?」
慧「質問で返すな。まァ、両立してたし、オープンな自分がいるのは玄把のおかげだな。」
玄「えっ、うわ、照れるんですけど……」
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