径とも言えない道の上で

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カウンターには昨日の娘じゃなくて、幸薄げな30代の女性が立っていた。 親切に質問全部に応えてくれて、昨日とは大違い… ドリンクを含め二人分で55コッパで纏まった。 あれ?昨日は大分、化かされたんじゃね? けど、その娘はいないし、店にクレームいれる勇気もない。 出された料理を黙って食べて、店を後にした。 ・・・ 玄「なあ、お前いつまで着いてくるつもり?」 「興味が無くなるまで!飽きるまで!」 玄「俺の何が面白いんだよ……」 もう言葉に粗はないな 無邪気な子供って感じ 「知らないよ」 玄「あっそ… 着いてくるんだったら、色々手伝えよな。それと、お前、自分自身の名前考えとけよ 呼びにくいから。」 「……」 はいはい、あー、めんどくさ こいつがなんと言おうと昨日、服を買う約束したし、(してない)取り敢えず、服屋だ。 服屋とかどこだよ 交番とか、街の消防団とかない? あ、そうだ、パン屋の横って仕立屋なんだっけ? なんの?衣服?靴?家具?雑貨?行ってみないことには分からない。でも、普通って衣服の事だったような…? 考えながらも足を先に動かして、えぇっと、パン屋の左かな?看板あるし。服のロゴマークに針とハサミの大変解りやすい看板だ。 道具の形状も同じようなのと考えていいのかな?用途が違ってるかもだけど。存外、近しい世界観だったら楽なんだけどな。
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