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どこかに訊きやすい人はいないだろうか?そんなことを思いながら、通りを歩いていく
こいつ、レィフィが迷子になりそうな予感がするから一応、手を繋いで
人()と手を繋ぐのは何年振りか
呑気に鼻歌鳴らしてる。聞いたことあるような、ないような、、そんなありふれたリズム感
……俺は観光にきたのか
訊きやすそうな人なんていなくて、10分ほど、約500メートルってところか、ふと店のショーウィンドウに眼が行った。
あ、え?なんと古着屋っぽい店を発見!
古着屋なのに、ショーウィンドウ
高そうな雰囲気の服が飾ってある。
誰かが一度でも使用すると古物だ。
ここならそれなりのものが安価で手に入るかも。
カランコロン
店内は思ったより狭くて、棚には衣類が詰め込まれている。当然、通路も狭い。
……? 店の人が見当たらない。
玄「取り敢えず、好きな服選んでていいぞ。」
通路にはいないみたいだ。作業中なのかと奥を覗いてみても人のいる気配はなかった
自分の服も買わないとな。
レィフィ「これがいい!ねぇー!くろはー?」
はいはい分かった分かった
遠くから大きな声で返事するのは疲れる。
したらしたで聞こえてない時なんか妙に腹立つ
あそこか。
玄「決まったか?」
レィフィ「うん、これ。」
指差したそれは、黒のレース生地を重ねたドレスのような、仮装衣装のようなものだった。
一応、条件に合ってる
玄「頭は隠さなくていいのか?」
レィフィ「あ、帽子」
玄「それに帽子は似合わないぞ。組み合わせが悪い。」
レィフィ「そーいうこと言う?じゃあ、選んで」
ちょっ……
玄「何選んでも文句無しだったらな。」
レィフィ「任せた。」
調子いいな……
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