径とも言えない道の上で

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前の持ち主からの遺品ってやつか。 (泣く少年の絵)みたいなやつかな? 金になりそうな物は全て売っぱらちまえってことで、ここにきたのかな? 曰く付きだから、当然売れない。と。 そういう筋の物好きなら高値で買い取るだろうに……あ、もう、その結果なのか? 玄「はぁ……誠意、見せてくださいよ。」 古着屋「え、…あ、……え、ダメです。元々、それは裏に片付けていたものなのに勝手に入って持ち出した挙げ句、勝手に付けたのでは?」 ぐぬぬぬ……この野郎、レィフィこの野郎 眼、游いでるぞコノ… 玄「それはこいつが……はぁ… その事はごめんなさい。〝お互い〟様という ことで決 着にしませんか?」 あぁ、面倒くせぇ 非は認めるよ いち早くこの場から立ち去りたい 古着屋「はあ、そうですね。」 おかしな話だけど、今だけはこの仮面があって良かったかもな。きっと酷い顔してる。 これ以上は何も言わずに店を出て、何か 物にでもいいから当たりたい衝動を抑えて、余計に足音を立てながら街の外への道を進む。 こっちに進んでもたぶん外へ出られるだろう。 玄「おい、怒ってないから」 レィフィ「ほんとに?」 玄「嘘。仮面付けなくていいのか?こっちの顔無しのほうだけど」 レィフィ「ウン…ありがとう…ごめんなさい…」 玄「それ、穴無いけど前見えるのか?」 レィフィ「よく考えたら付けなくてもいいのかも。隠す理由無いでしょ?」 玄「チッ……あっそ。」 視線が痛い。街の人等からすると、チラ見して当然で、白昼堂々、怪しい仮面を付けた人が大通りを歩いてたらねぇ… 結局、レィフィも水分が蒸散するとか言って付けてるし。それ前、見えてんの?
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