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『《恋わずらい》は隣人とのラブストーリーですがすべてリアルになりますか?』
『どうかな…』
『曖昧(あいまい)ですね、実際恋わずらいしてますか?』
『どうかな…』
『今までの相川克哉なら作品に対して愛情たっぷりにエピソード裏話を語ってくれましたが、今回は相川克哉も甘い恋わずらい気味という事でしょうか言葉少なめですね』
『甘い恋わずらい気味?言いますね』
『長い髪をきってしまわれたのも隣人のせい?作品に髪をきるシーンもありましたね、作品と同時にリアルエピソードという訳で?』『何を言わせようとしています?エピソードを次々言ってると書籍の元になった連載誌を読んでない読者はつまらなく思いますよ。
是非ともエピソードは読んでからのお楽しみシークレットという事で』
『うーん…じゃあインタビューも1時間になろうとしていますのでサイン会にうつろうと思います』
司会者の言葉が合図かのように集まった読者らはみんな書籍を手に係員の指示どうりに1列に並んだ。
少し前に戻るが河田へ電話をかけた時刻の舞は切られた電話を考えまいとし、もう一度電話をかけるが「この電話は電源を…」の音声が聞こえ泣けてきそうになる。
河田さんどうしてっ?…
感情に浸るよりこの隣人だった人物をなんとかしなければいけないと彼女は、かつて自分の部屋だった室内を見るが身を守る物が何もない。
彼女は何もない状態にして12月クリスマス前に引っ越しをしたのだから。
『あたしが住む訳じゃないわ、引っ越しの手伝いにきただけにきまっているの。だからあたしの顔を見たくないなら部屋に帰ったらどうなの』
落ちついて落ちついて…
怒鳴りたいけど相手を刺激させないように喋らなくちゃ…
あぁ帰りたい…
これなら相川さんが隣人の方が良い…
言いたい放題言っても相川さんは呆れたように笑ってたわ…
相川さん…
案外優しかったのよね…
『相川さん…』
ニートらしき太り気味の男はうなり声をあげ彼女の顔へ手をあげた為に、舞は部屋の隅に逃げていく。
ベルトを外し隣人からの嫌がらせに対して防ぐものとなれば。
『話し合いで解決しようとしてるじゃない』
ニート隣人は気味の悪い笑い声をあげ舞を追いつめていきベルトを持つ彼女の手は震えていた。
『だからあたしは引っ越したのよ…』
相川さんでも良いから助けて…
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