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だって、
目の前にいるのは私の愛する息子、
レンだったから。
しかも、
ミツバチの衣装を着て愛くるしくベッドの上を飛び回っている。
「妖精だお」
「そっか~、
レンは今、
妖精さんかぁ」
私は微笑んだ。
「レンじゃないお。
リンだお」
「リン?」
何かのゴッコ遊びをしているのだと思い、
私は息子に合わせた。
「妖精のリン君ですか? 今日は何しに来たの?」
息子はにっこり笑った。
「んと~、
願い事叶えてあげうよ」
幻覚でも愛おしい。
私は息子に手を差し伸べる。
「ありがとう。
それじゃあ」
「じゃあ~、
願い事は透明人間でいい?」
息子が私の胸元にぴたりと張り付いた。
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