第1章

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 だって、 目の前にいるのは私の愛する息子、 レンだったから。 しかも、 ミツバチの衣装を着て愛くるしくベッドの上を飛び回っている。 「妖精だお」 「そっか~、 レンは今、 妖精さんかぁ」  私は微笑んだ。 「レンじゃないお。 リンだお」 「リン?」  何かのゴッコ遊びをしているのだと思い、 私は息子に合わせた。 「妖精のリン君ですか? 今日は何しに来たの?」  息子はにっこり笑った。 「んと~、 願い事叶えてあげうよ」  幻覚でも愛おしい。 私は息子に手を差し伸べる。 「ありがとう。 それじゃあ」 「じゃあ~、 願い事は透明人間でいい?」  息子が私の胸元にぴたりと張り付いた。
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