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高二の私の彼は十七歳年上の智一さん。
智一さんはお姉ちゃんの旦那さんの、
お兄さんだ。
出会いはもちろん、お姉ちゃんの結婚。
付き合うまではまあいろいろあったけど、
……そのうち、ね。
「菜緒、いる?」
「智一さん!」
一週間ぶりに間島家に現れた智一さんに
嬉しくて抱きつきそうになったけど、
我慢我慢。
おばさんたち、見てるし。
……ああ。
小六のときに両親を亡くしてから
お姉ちゃんとふたり暮らしをしていた私は、
お姉ちゃんの結婚を機に、
旦那さんの実家である
間島家にお世話になっている。
間島のおじさんは
誰もが知ってる大企業の部長さんで、
ここに住むようになってから
いろいろ戸惑うことは多かったけど、
最近はかなり慣れてきた。
「これおみやげ。
……菜緒、部屋、行こうか」
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