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唯一話しかけてくれる相手は後ろの席の彼女だけだと、
その頃はそう思っていた。
それにしてもなんであたしに話しかけてくれるのだろう。
茶髪にカラコンにマスクをつけ。膝下だだけど長いスカート。
見るからに不良だ。
あたしはそうだと信じている。
仏に誓ってな。
「う...あぁ?」
一瞬怯んだが癖で挑発をする。
威嚇しても昨日買ってきたと言う、気持ち悪いホラーの表紙の本を見せびらかしてくる。
お願いします止めて下さい。
「よ...よかったな」
彼女、九月にはそれしか言えないのだ。
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