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火曜日
「よおっ」
学校で彼に話しかけると、彼はそれは渋い顔をした。
「...よう?」
聞き返された。
「昨日読んだの最高だったぞ」
「さようですか」
「その意味解って使ってるか?」
そう言うと彼は渋々首を横に振った。素直でよろしい。
霜月にわたしは昨日の漫画を読み上げてしまったので行くと言いかけて口を塞がれた。
もちろん手でだ。
「むごっ」
女らしくないくぐもった声しかでない。
「ここ学校、第一に俺と付き合ってなくとも勘違いされたら嫌だろ」
ネガティブなやつだと思った。
バシッと彼の腕を叩き落として。
「それはお前が嫌なんだろ。タコ」
別に自分は傷ついてない。
「ヲタクだかなんだか知らねぇけど、あたしは読みたいだけだ。ヲタクってなんだよ」
「え?そこから?」
彼は呆れて笑う癖があることに気づいた。
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