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「楽しいか? 坂木 拓海?」
そう、ゴリラが聞くと、拓海の顔は瞬く間に青ざめていく。
「どうした? 坂木 拓海。そんな素っ裸で変顔何かしてたから具合でも悪くなったか?」
この時、拓海は思った。“終わったな”と。
「あ、あの先生、こ、これには……」
言葉に詰まりながらも必死に弁明しようとするも言葉が出てこなくなった。
「はぁ、大丈夫だぞ? 特にお前に何もしないからな」
その言葉にホッとしながらも拓海は思った。“この先生いい人だ~”と。
「ただ、本当に何もしないのは教師としても俺個人としてもアレだからとりあえず説教部屋行くか」
とてもいい笑顔で拓海に言う。その笑顔と言葉によってまた顔が青ざめていく。
「いやぁぁぁぁぁああ゛~~~ごめんなさぁぁぁああ゛い」
この叫び声を聞き、外で見ていたクラスメイト達は青ざめながら合掌していた。
実は、拓海が職員室に入る前から透明化は解けていたのだ。この事を拓海はしばらくしてから知るのであった。
「まさか、『透明人間なれ~る』が五分しか保たないとは……更なる改良が必要だな」
と真奈は考えていた。
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