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長かった・・・
この天才化学者である私が、透明になる薬を発明するまで実に長い月日が必要だった。
惚れ薬と透明になる薬・・・この二つは全男性にとって夢の薬と言える。
浅はかな諸兄の中には、え?惚れ薬つくったほうがよくね?などという実に愚か極まりない考えをもつ者もいるだろう。
だが、惚れ薬など作った所で相手に飲まさなければ意味はないのだ。
例え飲ませようとしてお茶に誘っても、え?あ、あ~今日は無理っていうか未来永劫無理などと断られては飲ませる事など出来ない。
その点透明になる薬は自分が飲めばいいだけなのだから未来永劫無理ということはない。
マウスによる実験では効果は一時間ほど。
実験場所には近所の女子校の更衣室を設定している。
親愛なる諸兄の中には、え?女子校の更衣室とか犯罪じゃね?つか、きもくね?
と訝しがる者もいるかもしれない。
だが、科学というものは常に多大な犠牲の上に成り立つのだ。
つまり、俺は女子更衣室を覗きたい。
さあ、偉大なる化学の第一歩を踏み出すのだ。
一時間後
やあ、早速結果を聞きたいのだろう?
わかっている。だが、その前に光学の基本的な講義をしよう。
なにそんな難しい話ではない。
非常に簡単にいって、光というものは、物質にぶつかると吸収されるものと反射されるものにわかれる。
人間の眼というものは、全ての光が吸収された物体を黒、全て反射したものを白と認識する。
そう。人間の眼は物体から反射された光を受けとる事によって、物を見るのだ。
では、もし眼球から何から何まで透明になってしまったらどうなるのか?
そう。もうおわかりだろう。
何も見えません。
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