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「……っ、私は! 消えてしまいたかったのにっ!!」
その熱を感じたら、もう黙っていることなんてできなかった。
好きだって気持ちがあふれて、止まってくれない。
「リョウタが私の知らない女と私に隠れて会ってるって分かった時から、空気に溶けて消えてしまえたらって! このまま誰にも気付かれずに消えてしまったらって……っ!! ずっとずっと、思ってたのにっ!!」
本当は、真実を確かめるなんて、どうでも良かったんだ。
ただ、消えてしまいたかった。
このまま自分から色が抜けて透明になってしまっても、きっと誰も困らないんだろうなって、思ってしまったんだ。
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