第二章

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「ねぇ。啓太からも言ってよ」 あっ。やべっ!ぼーっとしてた。 「ちょっと聞いてるの?!」 「聞いてるよ。祐太が譲らないのはいつものことだろ」 「そうだけど!」 散々文句言っても。ほら もう祐太の横で笑ってんじゃん。 そう。分かってたんだ。ずっと 真希が見ている先に居るのはいつもアイツで。 俺じゃない。 なぁ。真希、覚えてるか? 俺達は幼稚園から一緒で。 俺はずっとずっとお前を見てきたんだ 好きなんて言えねーよ。 だってさ。俺が見ている先に真希が居て 真希が見つめる先に俺はいない。 真希が見つめる先は祐太。 お前が居たんだよ。 なぁ。祐太気付いてるか?
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