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席替えの結果、夏日は校庭がよく見える窓際の席になった。
藤枝とは、離れてしまった。
藤枝は悲しそうな顔をしていたが、それを無視して新しい自分の席へ向かう。
俺の前の席はもう人がいた。
席に座ると前の席の人が振り返る。
目が合い会釈する。
確か、冬沢だったけ、と夏日は生徒の顔と名前を記憶から掘り出す。
「よろしく。夏日、くん?だったよね」
にこっと笑顔で言われる。
話したことはなかったが、お互いよく顔は見かける仲だった。初対面ではないから緊張もしない。
「そうだよ。冬沢くんだったよね、これからよろしく」
「よろしくな!」
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