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「今日はバイトがあるから会えないって言っただろ、っと」
講義後、急いでノートやらを鞄につっこんで講義室を出た。
そして歩きながら、そう打って送信すると、すぐに返事が来た。
「だから待つって言ってるじゃん」
……またか。
「いやいや、何回も説明してるけど10時までバイトだよ」
「明日休みでしょ?うちでご飯食べて泊まっていったらいいじゃん」
ぷうっと頬を膨らませたスタンプと共に返事が素早く帰ってくる。
なんでこんなに打つの早いんだよ。
「みきちゃんは明日バイトでしょ」
「別に平気」
「いや……また今度にしよう。ちゃんと一日空けるから、ね?」
既読はついたものの返事が来ない。
一日、というのに悩んでいるのだろうか、それならいいんだけれども。
僕はふーっと溜め息をついて、スマホをポケットにつっこむ。
前はこんなんじゃ、なかったはずなんだけどな。
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