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「バヤロウ!
この役立たず!
何も出来ねぇクソガキだな!
お前みたいな穀潰しが、オレの子供なんて思いたかねぇや。
お前は誰のおかげで生きていると思ってる?
お前みたいな役立たずをこの家から追い出せたら、本当に、せいせいするのによ。
ああ、何でオレは、こんなどうしようもないお荷物を背負い込んじまったんだ……」
オレがオヤジにそう言われ、オヤジに殴られたのは、オレがまだ五歳のとき。
オレは自分の境遇を呪った。
オレは幼い頃から、クソみたいなオヤジの機嫌を伺いながら、生きていかなくてはならない自分が嫌だった。
オレの幼い頃の記憶は、オヤジに怯えながら過ごした日々の連続だった。
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