藤島章の過ち(2)

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オレはその日の夜、友だちの慎吾の家に行き、慎吾の部屋でタバコを吸いながら、慎吾に話しかけた。 「慎吾、お前さぁ、中学を卒業したら、何するつもり?」 「そんなこと考えてねぇけど、とりあえず、プー太郎してるか、日雇いの仕事をするかのどっちかじゃねぇかな」 「高校に行くつもりなんて、ねぇよな?」 「あたりまえじゃん。 オレみたいなのを入れてくれる高校なんて、どこにもねぇよ。 章、どうして急にそんなことを聞くんだ?」 「オレ、柄にもなく、高校に行ってみてぇなぁって」 「はぁ? 章が? 無理無理、止めとけよ。 オレが高校の教師だったら、章のこと学校に入れたくねぇから」 「そうだよな。 オレもそんなことは、わかっていたんだけどさぁ」 オレはそう言って、口をつぐんだ。
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