第11章

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「麻衣ちゃん、ほんとは快も来たかったのよ。 でも病院で会議があるから残念がっていたのよ。」 「お爺ちゃんが…」 「今だから言うけど、私達は病院に来る麻衣ちゃんの姿を陰から見ていたの。 旬の事で遠ざけてしまった手前顔向け出来なくて… 各科の看護士に頼んで連絡をもらっていたの。 だから離れてた間も成長が見れたのよ。 それに――…旬のとこもそうだけど…… 旬は家を出たけど、顔を見せようとしたのね。 出産もうちの病院を選んでくれてた。 かかりつけ医もね。 だから、旬の子の成長も遠めから見てきたの。」 「知らなかった。兄貴が来てたとは…」 「向こうは知らないわよ。 私達が気づいてる事…… 診察に来るのは奥さんの方だったからね。 会った事ないもの。」
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