第一章 一匹オオカミ

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「はぁ?今時高校生にもなって、財布の中身が三千って」 「ふざけてるとしか言いようがないな」 三千円をヒラヒラと掲げる男子生徒。 「どうやって分けるんだよ?」 四人は黙り込んでしまった。 押さえつけられている朝日は、気づかれないようにニヤリッと笑う。 ざまーみろ。 馬鹿どもが。 口に溜まった血を吐き出す。 眼鏡の男子は目を細めた。 「おい、滝沢」
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