プロローグ

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血まみれになった少年が横たわっている。 それを見下ろす、もう一人の少年。 後ろでは、鼓膜が破けてしまうほどの爆音が続いていた。 「朝日さん!急いでください」 呆然と立ち尽くしている朝日を少女が呼ぶ。 頭巾を被った少女は、後ろの爆風を気にしながら焦っていた。 顔中すすだらけで、服もボロボロ。 「なんでだよ………」 朝日は崩れるように膝をつく。 涙がとめどなく溢れ、息をしていない少年の体を揺さぶった。
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