半沢範子の憎しみ(2)

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〈 範子は少しも悪くない。 範子は今までと変わらず、範子のままよ 〉 範子の頭の中に、友だちの真子の言葉が浮かんだ。 範子の唯一の味方、真子の言葉は、精神的に追い詰められていた範子の救いだった。 たしかに自分は変わっていない。 自分は悪くない。 変わってしまったのは、自分の周りの人たち。 悪いのは、自分を悪者にするこの学校の生徒たち。 範子がそんなことを考えているとき、範子は頭を踏みつけられて、校舎の屋上のコンクリートに額をぶつけた。
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