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「範子、今日はもう、アンタのことをイジメるのをやめてあげようか?」
朱美が苦しさの中でうずくまっている範子に、そう言った。
範子は、悪魔がささやいた甘い言葉に、思わず心を奪われ、朱美の顔を見上げた。
すると朱美は、範子を馬鹿にしたような笑みを浮かべ、範子にこう言った。
「アンタ、四つん這いで私たちのまわりを一周してワンって吠えなさい。
そしたら今日は許してあげる。
野良犬をそんなにイジメたら、私たちだって後味悪いでしょ」
朱美がそう言って高笑いすると、他の三人も、朱美の後を追って、範子を笑った。
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