迷い込んだ森

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きっと圭さんは私の気持ちが追いつくまで、待ってくれているんだろう。 その優しさに打たれて、私はオムライスを見ながら涙を零した。 「泣き虫だな、加奈は。……ゆっくりでいいから。俺は加奈のそばにいられれば幸せなんだから」 そっと抱きしめて背中を撫でてくれるその言葉に、私も幸せを感じた。 記憶はそのうち戻るだろう。 最初は凄く不安だったけど、圭さんと一緒なら怖くない。そう思えた。
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