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土の削れる音。
呻き声。
再び、静寂。
地上に残された女と少女は、そうっと顔を見合わせると、慌ててニンジャの消えていった下を覗く。二人して武器を構えたままである。
「兵助~?ダイジョーブ?」
おそるおそる、女がきくと。
深々と掘られた落とし穴の中、肉を待ち受ける鋭利な竹槍に貫かれまいと側面の土にブッ刺した苦無に必死でしがみついている、怪しいニンジャ――――篠生兵助は、
「ヒイン」
と、実に情けない声を漏らした。
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