『その先のその後は……』

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うっかり口を開けば簡単に舌の侵入を許してしまう、それだけはなるものか!と言葉の代わりにブンブンと顔を横に振って抵抗を試みる すると 「あっ……」 なんて事なくすんなりと唇が解放され、思わず気の抜けた声をあげてしまった それを見て長瀬さんがクスリと笑う (……うっ、何だろう?何か腑に落ちない) 長瀬さんの意図が分からないのはもちろんだが、なんだか弄ばれてる気がしてちょっと面白くない でもまぁとりあえずこの場でのこんな事を回避出来た事はよかったとしようじゃないか うんうんと心の中で頷くと、強ばっていたらしい体からストンと力が抜けた ところが、だ! ホッとしたのも束の間、視界からすっと長瀬さんが消えた 一息遅れて目で追ったその時 「ひゃっ」 鎖骨の少し上の辺りに唇が触れ同時にチクッとした痛みが与えられる そして更にそのまま上へと移動してくると 首筋にも同じ痛みを与えて離れて行った それからゆっくりと長瀬さんの腕の力が緩んで行く中、それを待たずに私は弾かれたように後ろへと身を引いた 最早何が起きたのか理解する余裕もない だけどしっかりと感じた痛みは、おそらく間違ってないだろう答えを導き出していた 「な、な、なにを……」 何をするんですかと言いたいのに舞い上がって言葉が出て来ない 無意識に首筋に手を当てると、触れられた所だけが酷く熱く感じてギュッと押さえる (キスマークつけられたんだよね……?) 今まで何度となくつけられてるから私にだってわかる (でも待って、普段は私の強いお願いもあり見えない場所にしかつけないのに……)
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