秘密の恋と内緒の想い

『その先のその後は……』

「はいはい、君たちがラブラブなのはよ～くわかったからもうここらでやめてくれる？」

・・・・・・・

(あぁぁ、またしてもやってしまった！！)

そう、だからここは部屋じゃないんだって
いつ誰に見られるかわからないんだって
現に先生に見られてるんだってば

(もう自分の馬鹿さ加減が憎いよ)

「す、すみません！何度もお見苦しい所を見せてしまって」

勢いよく頭を下げると私は飛ぶ様に長瀬さんから離れた

「ううん、純恋ちゃんには見苦しい所なんて無いから大丈夫だよ」

すると先生はそう言って柔らかく微笑み、エレベーターを呼ぶ為のボタンを押した

(純恋ちゃんには、か)

そして含みのある言葉に苦笑しつつようやく私もその後に続いた

一度エレベーター前で振り返ると、長瀬さんがこちらを見てるのが見え私は小さく手を振ってみせた
だけどすぐにエレベーターが到着してしまい、少しの名残惜しさを残して中へと乗り込んだ

そしてドアが閉まろうとした正にその時だった、何故か先生が私を見てニヤリと笑ったかと思ったら

「ま、せいぜいかっ攫われない様にね
じゃ、さよ～なら～」

エレベーターの外、つまりは長瀬さんに向かって大声でそんな事を言ったもんだからビックリしてしまったではないか

慌てて長瀬さんを見れば、わわわ…と言うかやっぱりと言うか、「チッ」と舌打ちしたのがモロにわかり思わず笑ってしまう