4#『外来種(よそもの)』の運命

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 「あ、あんたは・・・お池の時の・・・」  「おおよ!俺は『アライグマ』!!お前と同じ『外来生物』だ。  『名前を『ラスター』っていうんだ。  最も、『ラスター』って名前は飼い主が付けた名前だけどな。」  「飼い主??」  「そうさ。俺の故郷は遠い『あめりか』って国さ。そうさ。お前さんと同じ『外来生物』だぜ。  俺は『ペット』として生かされたのに、この森に捨てられてな・・・!!  まあ海を渡って、故郷の『あめりか』に帰ろうとしたんだがな、結局ここに留まることにしたんだ。他の森の住民に干渉しないように、細々と。  だってさあ、俺ら『外来生物』じゃね?この森の生態系を破壊・・・」  ダーーーーーーーーン!!!!  「ひいいいいっ!!!!  な、なんだ?どこ??じゅ・・・銃声!!何で何で??  えっ・・・!!  アライグマさん?!  どうしたの?アライグマさん・・・  死・・・  死んでる!!!!  血が!!血の海!!血が止まらない!!  撃たれたんだ・・・!!  人間に猟銃で撃たれたんだ・・・!!  アライグマさん・・・何で??何で??狙われたの?!  ひいいいいっ!!!ひいいいいっ!!!!ひいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」  ・・・思い出した・・・!!  ・・・俺は・・・俺は・・・!!  ・・・ヌートリア・・・!!  ・・・ヌートリアの『ピプノス』・・・!!  ・・・あのアライグマと同じく、人間に殺されたパパが言っていた・・・俺らヌートリアは、『南あめりか』から毛皮取りに連れてこられて『野生化』した、ここに居てはならない『外来生物』・・・!!  ・・・俺は『外来種』・・・!!  ・・・俺は『よそ者』・・・!!  ・・・『よそ者』は、他の秩序を乱す・・・!!  ・・・生態系を狂わせる・・・!!  ・・・居てはならない存在・・・  「なあ、そうだろ・・・そこにいる人間よお・・・撃てよ・・・!!俺を撃てよ・・・撃ってくれ・・・!!・・・早く撃て・・・!!俺を撃て・・・!!さあ早く・・・」    ダーーーーーーーーン!!  「ぐっ!!ぐふっ!!」  ・・・血だ・・・  ・・・俺の血だ・・・!!  ・・・この森を汚す俺の血が、森の土に流れて出してるぜ・・・!!!!  
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