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「うじうじしてると私の仕事柄ではイラつくけど、個人的にはかわいいわ。はい、次……っていないか。私は三河夏美。刑事してる。あなたとの関係は内緒。そしてあなたは谷本健也。男子高校生ね」と黒いコートのあなたが言う。
これで人物を認識した。
股間がもぞもぞする。
「あの……トイレに行きたいんですけど……」と自分は言う。
「あぁ、行ってこい」と黒いコートのあなたが言う。
「ごめんなさい、私も」と笹倉さんが言う。
「あ……自分も……」と春宮さんが言う。
私は病室のドアを開けて二人と共に廊下を歩く。
トイレという字が書かれた二つの扉が付いてる。
二人に付いて赤い人の絵の方に行こうとする。
「あなたはあっちでしょ?」と笹倉さん。
「なんで?」と自分は聞く。
「まさかあなた、エッチしたいの?」と笹倉さんは言う。
「それ、何?」
「まあ、いいわ。まさか、あなたトイレの仕方も分かんないとか?男の人のトイレの仕方なんて分かんないけど、あっちの扉から入って白い便器の前に立ってズボンとその下着下ろして待ってなさい。ちゃんと最後には上げなさいよ!!」と笹倉さんは怒鳴って扉を閉める。
赤面しながら春宮さんが後に続いてその扉に入る。
私は笹倉さんに言われた通りトイレをした。
扉の前に何か変な物が。
白い桶に銀色の小さな棒らしき物が。
近づいて手を差し伸ばす。
透明な物が出てきた。
これは水だと直感した。
目の前に見覚えのありそうな人物がいる。
「あの?」
自分が聞いても答えない。
それどころか同じ動きをするではないか。
不気味だ。
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