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「マユミ、マユミ。寝ているの?」
女が部屋に現れたのは、部屋の中を見て回ったあと位だった。
この部屋には、確かにマユミと言う誰かが生活していたという痕跡が至る所にある。
「何、そんなにビックリした顔して」
女にそう言われても無理はなかった。
目の前にマユミ本人が現れて、「この人誰?」とでも言われてしまうのかと思ったのだ。
一気に気持ちが不安定になる。
「マユミ、マユミ」
女が背中を優しく擦る。
その間も、自分は息を整えようと試みるが、胸が締め付けられて上手くいかない。
「少しベッドで横になりなさい」
女に言われるまま、私は横に寝る事を選んだ。
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