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「一緒にごく普通のことをすること、かな」
「ごく普通のこと?」
「うん・・・。一緒にテレビを見て感想言い合ったり、チャンネルの取り合いとか、些細な事でケンカしたり、共通の趣味を見つけて分かち合う。玲奈、私がずっと望んで待ち続けていたことだよ。本当は私達、無事に生まれてきたらそれが当たり前だった。」
「うん、そうだね・・・ごめんね。先に行っちゃって」
姉は目を伏せて寂しそうに笑った。少しストレートに感情をぶつけすぎたかな。
「ごめんね、とかじゃなくて、あーもう!ごめん、言い過ぎた。これから一緒に楽しもうよ。限られた今日1日の中で私達がやりたかった事全てやろう!」
「うん、やろう!で、何するの?まさか、あんたの好きなお人形さんごっこ?」
「違うよ!そんな事するわけないじゃん。てゆうか、ここってさ、テレビとか見れるの?ここの仕組みについて何にも知らないから教えてよ。そしたら、2人で何が出来るか見つけられる。」
「じゃあ案内するよ。私がおじいちゃん達と暮らす家。ううん、私の家に。」
「宜しくお願いします!」
「よし、ついてこい、妹よ(笑)」
「なにそれ(笑)誰キャラだよ。」
「ははは(笑)生きてたらこんなふうにおちゃらけてみたかったなぁ・・・生きてたら」
「はいはい、直ぐ私みたいに暗い空気つくらないの!」
「しょうがないじゃん!双子なんだもん。どっかしら似てるのよ。」
「本当私みたい。私がさ、お母さんに注意されてしょうがないじゃん○○なんだからって言うのと似てる」
「そうだよ。あんたお母さんに口答えしてばっかり。自分に言い訳して甘えて逃げてさ、少しは素直になろうよ。」
「ちょっと出逢ってすぐお説教?素直になれ素直になれってさ、よく分からないよ。素直って何?私だって一生懸命やってるし口答えしたり反発したりする所は悪いって思ってるよ。でも、ちょっとした事でも何か癪に障るのよ。」
「甘ったれてたらこの先生きていけないわよ。まあ今は仮の状態で死んでるから何とも言えないけど」
「何かムカつくなーこれから一緒に楽しいことしようって言ってるのになんで天国まで来て説教されえなきゃなんないの!玲奈ってお母さんみたい、そういうとこ」
「あんたが中学3年にもなってしっかりしてないからそういう事言うんでしょうが!大体、人の話も聞かないで切れんな」
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