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「そういう所本当お母さんそっくり!」
「あーもう!私が甘ったれた馬鹿野郎なのは十分分かってるよ。うるさいなぁ」
「そうやってさ、うるさい、うっとおしい、ほっといてくれっていう安奈はお父さん似だね」
「もうなんなんだよー初っ端から揉めてるじゃん。あたし達。」
「あんたが喧嘩してみたいって言ったんじゃん・・・。だから付き合ってあげたのよ。敢えてあんたがムカつくようなこと言ったの。」
「なにそれ・・・確かにそう言ったけど。いきなりケンカになるとは思わなかったよ。うん・・・でも一応気使ってくれたんだ・・・ありがと」
「どういたしまして。」
私達は弾けるように笑い合った。こんなこと生まれて初めてだ。姉妹で喧嘩をするってことが。私には初体験。何だか新鮮で、ちょっと腹立つけど。
「初めからこんなんで私達仲良くやっていけると思う?一日だけしか時間はないのに」
「そうだね、無理かも。てかさ、安奈って本当切れると煩いしムカつくー」
「何よ?玲奈だってはっきり言うし説教するし私達何の為に再会出来たんだかよく分からないよ。」
「ほんとだね。これじゃあ喧嘩する為に出逢ったみたいだよ。でもね、安奈、私は嬉しいよ。こうやってあんたと出逢えて初っ端からお互いに憎まれ口叩き合ってさ。これが普通のきょうだいってことなのかな」
「そうなんじゃない。いい経験ができたよ。こうやって天国で出会えたからこんな普通のこと出来たんじゃん?」
「ねぇ、安奈。私はね、安奈だけがちゃんと生まれてきてくれて良かったって思ってるんだ。あたし達二人とも死んでたらパパとママには別の人生があったかもしれないけど。安奈だけども生まれてきた、それは安奈が生きるって赤ん坊の時に決めたからじゃないかな?違う?あたし達普通の赤ちゃんより苦労して生まれてきたけど、ちっちゃい体で懸命に生きようとした。あたしは失敗しちゃったけどさ。でも、安奈は無事生まれてこれた。」
「玲奈、私はね、赤ちゃんの時に生きようと思ってたとか正直分からないよ。ただ、自然に生まれてきた。ううん、今の私は生まれてきてしまったって思ってるの。私と玲奈が2人とも無事に生まれてくる事が正しいって。でも、きょうだいって比べられたりする家庭もあるからもし2人とも無事に生まれてきてもどちらかが肩身の狭い思いをしなきゃなんない。」
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