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はじかれた銃弾は数十メートル先の街燈をかすめていた。
ろくに整備もされず老朽化していた街燈は、すでに金属疲労の限界にきていた。
そこへきて銃弾がかすめたものだから、そこからぼきりと折れ曲がる。
折れた街燈は、先頭を走っていた装甲車にぶち当たる。
街燈の襲撃に驚いたドライバーが慌ててハンドルを切ると、車体が傾いた。
そのままバランスを崩して側面を地面にこすりつけながらグルグルと回転する。
回転する装甲車からは手榴弾が転がり落ちた。そして後続車両の直下で暴発。
さらに次の車も、めくれ上がった大地にハンドルを失い、岩盤に激突した。
こうして追跡車輌は次々と偶然の事故に見舞われて――鎮静した。
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