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「すご~い、全滅!」
「いまのうちに逃げるぞ。」
「ねえねえ、どうやったの?」
「おれは運がいいんだ。」
「奇遇! わたしも運がいいのよ。」
そういうとアンナは屈託なく笑った。
だが銃口は、いまだノエルに向けられている。
「……嘘は言ってない。」
「真実がひとつとはかぎらないわ。」
「けっ、たまんねえな。」
ズタボロのビビッドレッドが街道を抜けてゆく。
すでにアヴァルスの街は離れ、周囲にはまた荒野が広がりはじめていた。
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